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学校薬剤師
教室の環境衛生検査(1) 冬の教室は空気が汚れやすい?!
締め切った教室の中で生徒が授業を受けていると空気中の二酸化炭素がどんどん増え続けます。教室の二酸化炭素は1500ppm以下と決められていますが、短時間でその値を超えてしまうのです。そのため、廊下側と校庭側の扉や窓を少し開け換気をしなければなりません。しかし、換気をすると冷たい空気が入ってきて気温が下がってしまいます。
学校薬剤師は生徒が良い環境で授業が受けられるよう、教室の二酸化炭素の濃度や空気の流れ、気温や湿度などを定期的に検査しています。また、生徒に環境衛生のお話や薄着による健康増進などの啓発を行っています。
教室の照度検査(2)
黒板の字が良く見えるかな?
天候などにより暗くなり、黒板や机の文字が見え難くなったら大変です。そこで、机の上は200ルックス、黒板は300ルックス以上になっているか、照度計を使って検査しています。明るい所と暗い所の差がひどくならないようにカーテンなどで調節することが必要です。
水泳プ−ルの管理(3)
プ−ルのお水はきれいかな?
学校のプ−ルは多人数が一度に利用するために、水道水を使用していても、入泳者が持ち込んだ体の汚れや遊泳中に排出する汗などにより、プ−ル水は常に汚染されており水質の管理が大変重要です。毎年夏に新聞等で報道されるプ−ル熱やハヤリ目などの感染症が大量に発生する恐れがあります。
学校薬剤師は定期的にプ−ル水の水質、たとえば水温や濁度、塩素濃度や大腸菌の有無、一般細菌数の検査等を行い、安全で楽しい水泳授業が出来るように管理しています。
ダニおよびダニアレルゲン検査(4)
学校にダニがいるの?
主に学校や家庭で見つかるダニは約30種類で、殆どのダニはヒトに危害を加えることなく生息しています。問題になるダニは、ツメダニ等の刺すダニやイエダニ等の吸血するダニ、そしてヒョウヒダニ等のアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)になるダニです。
学校ではアレルゲンになるヒョウヒダニのヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニについて検査をします。ハウスダスト(室内のほこり)の中にはこれらのダニの死骸や糞が含まれておりますので、先ずは掃除を小まめに行うことが必要です。
尚、これらのダニは布団、カーペット、ソファーなどが主な生息場所になるので、学校の場合、保健室の布団、カーペット敷きの教室等を検査することになります。
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